私の好きな小松左京作品ランキング

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このページの最終更新日: 2024/04/03

小松左京

SF 御三家の一人。他の二人は筒井康隆と星新一。1931 年生まれ,2011 年に 80 歳で他界。

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第一位: さよならジュピター

とにかくスケールが壮大 な SF 作品。詳細はとりあえず さよならジュピター のページに。


第二位: 果しなき流れの果に

なんと 1965 年の本。2014 年の「日本 SF オールタイムベスト」作品の第二位ほか、受賞歴もすごい。

最初の導入は永遠に砂が落ち続ける砂時計で、上と下が四次元的に繋がっているという説明から入る。紙の上など、二次元で生きる生物を想像してみよう。紙の上をどんどん進んでいくと、やがて果てに辿り着き、そこから先はどこへも行けない。しかし、我々は三次元に生きているので、紙をくるっと丸めて、端と端をくっつけることができる。二次元の生物にとっては、どこまでも進んでいくと元のところに戻るという不思議な現象が起きていることになるが、彼らはそれを絶対に知覚できない。ラノベでありそうな例えだが、このアイディアが 50 年以上前の小説で書かれているのは驚きだ。

砂時計を発見した人々の話は面白いのだが、意外とあっさり終わって次の時代へ移ってしまう。そして時空を越えつつ二つの勢力が争う展開になるが、この移行がいまいちよくわからない。N が野々村というのも別に隠す必要がない気がする。ただし、クライマックスで現れる多元宇宙と超意識体の表現はすごい。時間を移動しつつ進化の枝を管理する存在というのは珍しい概念。

結局、野々村らは知識のフィードバックで人類の知性を高めようとしているようだ。つまり、例えば一万年かけて人類が得た知識を、タイムトラベルで過去に持って行ってしまう。これがオーパーツの説明になる。歴史が変わってしまうが、それは気にしない。

対する側は進化を管理している。この黒幕は宇宙意志で、相反する収縮宇宙の他に第三の宇宙を生み出そうとしているが、余計な高次の意識が生まれてしまうとその障害になるという落ちだった。

世界線的には 日本沈没 の続きになってるようだ。

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