おすすめ漫画: フットボールネーション
インナーマッスルを使う! ということを軸に、新しい視点からサッカーをみたうんちく漫画。
この理論が正しいのかどうかわからないが、この漫画の主張は以下のような事実と合致する。
- 上手いやつには独特の雰囲気・オーラがある。ボールを足元に置いたときの安定感が違うので、一目でわかる場合も多い。これは確かに体軸というか姿勢の問題なのかもしれない。
- ある程度のレベルになると、テクよりもフィジカル。
- 「フィジカル」の意味するところは「フィジカル的に厳しい状態でのテク」で、つまり上手い相手のプレッシャーを受けながら使えるテクでないと役に立たないということ。多くの場合「トラップや密集地帯でのラストパスの正確性」といった基本技術が効いてくる。
東京クルセイドという主人公たちのアマチュアチームが、天皇杯を戦っていく物語。スーパーショットなしのサッカー漫画を楽しみたい人はぜひ一読を。
巻数が進んでくると、東京クルセイドのメンバーが互いの足りない点を指摘し合あっている場面が出てくるようになる。サッカーが上手くなること、勝ち上がることを共通の目的としているためか、ミスを指摘し、それを減らす方法を一緒に考えることが、ミスをした選手自身の批判に繋がらない雰囲気が清々しい。
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主人公
沖 千尋 (おき ちひろ)
ボランチが主人公のサッカー漫画は初めて読んだ。→ と思っていたが、ジャイアントキリング (Amazon link) の椿も、少なくとも初期の基本ポジションはボランチだ。沖とはだいぶイメージが違うけど。
1 巻では 17 歳。名門ジュニアユースに所属していたが、体が小さく、同じトップ下に今や日本代表に抜擢された一ノ瀬がいたため、控えでユースにも上がれなかった。アクシデントから人を刺してしまった一ノ瀬の身代わりに少年院へ。
その後、草サッカーの助っ人をしている時にスカウトされ、東京クルセイドの中心選手として活躍するようになる。この時点でボランチにコンバートされた。インナーマッスルが発達しているおかげでフィジカルが強く、基礎技術が非常に高い。
基本は誰に対してもタメ口で、思ったことをそのまま言う。最初の方では、監督に「サッカー選手として致命的な欠陥がある」と言われる (直接言われたわけではないが)。Play for win であり、Play for the team ではない、つまり人柄・チームワークに難あり。
東京クルセイドのメンバーとの交流で、この沖の欠点が解消されていくのも読みどころの一つだ。天皇杯決勝の延長戦で、沖の提案で初めて円陣を組む場面は感動。
名言
- ムダな個人技とか入れてんじゃねえ!
ヒロイン
緒形 紫 (おがた ゆかり)
サッカー雑誌の記者・カメラマンで、フォトジェニック (写真写り) から選手のレベルなどを判断する。かつては、フォトジェニックな一ノ瀬のファンだったが、沖の才能に惹かれ東京クルセイドを密着取材中。
クラシックバレエの経験から、体の使い方をしばしば選手たちにレクチャーする場面も。
サブ
鳥海 森之助 (とりうみ しんのすけ)
もと J2 の選手。怪我のために解雇され、東京クルセイドに加入。沖と同じ日に入団面接を受け、マリオ (良いフォワード) をチームに入れるために夜の賭けサッカーにも一緒に参加するなど、沖とは近い関係にある。
もともとはテクニック偏重型の地蔵選手だったが、沖との出会いで変化する。沖にとっては 3 人目の「自分が出したいところにいる奴」で、チームの中心人物の一人。トップ下で 10 番、フリーキックやコーナーも鳥海が蹴っている。点を取っているマリオの方が目立つが、攻撃の中心を担っている選手。
チームメンバーでは、キャプテンの CB 野田もいい。責任感強いっていうか、ひたすら真面目っていうか、我慢強い性格。沖が部屋に閉じこもった兄と野田のことを話すのと並行して、野田がイワンに怒ってチームを引き締める 6 巻の場面は最高。そこにマリオ、遊佐、鳥海、さらには星野と御国が絡んで沖のいない状態で J1 チームに勝つところなど、いいチームなんだなあと感じる。
関連リンク
- 漫画「フットボールネーション」の大きな問題点. Link: 内容に関してかなり批判的なトーンで書かれているが、要は漫画で完全否定されているアウターマッスルも大事という話。
- 漫画『フットボールネーション』が僕たちをワクワクさせてくれる理由. Link.
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