ロードス島戦記シリーズの感想

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このページの最終更新日: 2023/06/08

シリーズ概観

日本ラノベの草分け、ロードス島戦記。昨今のラノベがあまりにもひどいので、ロードスはどんな感じだったかという視点も入れて再読してみた。子供の頃に何度も読んだシリーズだが、そのときは文章がどうとか、他の作品との比較とか、そういう視点は全くなかった。

オリジナルは「ロードス島戦記」全 7 巻、ただし 6-7 巻はスパークが主人公。次が魔神戦争を舞台とする「ロードス島伝説」全 5 巻 + 短編集 1 巻で、これは時代的にはオリジナルの約 30 年前になる。

「新ロードス島戦記」はスパークの話。ここでいったん完結したが、2019 年に「ロードス島戦記 誓約の宝冠 1」が発売。100 年後の世界だが、ディードリットは生存している。

オリジナル版の感想

1. 灰色の魔女

この第 1 巻の発行は 1988 年。

覚えていなかったが、なんと最初の場面はザクソンの村、ギムと老ニースの会話である。パーンでもスレインでもない。「生きてはいるが、存在しない」という女神の言葉で、カーラが暗示されている。続いてニースの回想として魔神戦争が語られ、ロードスの歴史の説明になっている。

改めて述べることもないが、筋立てはすごい。ゴブリン退治からの旅立ち、アラニアでのディードリットとウッド・チャックとの出会い。ウッドによってもたらされた 2 番目の冒険が、既にマーモとの関わりになっている。


2. 炎の魔神

パーンとディードリットが中心となる第 2 作。全編を通して、カシューの登場頻度が覚えていたよりも高かった気がする。

3,4. 火竜山の魔竜

魔竜シューティングスターはちょっと可哀想。もともと人間と棲み分けしていたのに、フレイム発展とともに人間が狩猟場に進出してきて、結果的にはやられてしまう。

オルソンとシーリス。いま読んでみると、シーリスの態度はあまり気に入らない。ただ最後のセリフは泣ける。「さよならオルソン、優しい狂戦士。あなたは、わたしにとって最高の相棒だったわ」。

5. 王たちの聖戦

3 つの中編がまとまった巻。モスの竜騎士レドリック、ヴァリスの王となった出世頭エト、そして出奔したカノンの王子レオナー。

レドリックはいい。一匹、竜が巨人にやられてしまったのは可哀想だった。レオナーは、昔からカシューの正体絡みで言及されていたものの、やはりポッと出なのに最強クラスというのがどうもしっくりこない。

6, 7.

パーンは「自由騎士」に出世していて、スパークが主人公となる。

関連サイト

  1. 「ロードス島戦記」が今どきのラノベだったら。Link: Last access 8/31/2017.

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