お勧め漫画: 宗像教授伝奇考・ネタバレレビュー
かなり硬派な伝奇もの。続編に 宗像教授異考録、宗像教授世界編 がある。合わせてレビューする。
個人的には、異考録にあった梵天 (ブラフマー) の考えが面白かった。これはインドの輪廻思想で、人が死ぬと、「我 (アートマン)」という霊魂になり、宇宙を創造した神である「梵天 (ブラフマー)」の一部である梵 (ブラフマン) に戻る。霊魂はそこから何度も永久に生まれ変わり続ける。つまり、人は誰でも「我 (アートマン)」であり、「梵天 (ブラフマー)」の一部であり、現在の姿は仮の姿。そこには善も悪も、時間の前後もない。梵天が世界を作ったのは、すべての人生を経験するため。

主人公
宗像 伝奇 (むなかた ただくす)
大柄でスキンヘッドの民俗学者、東亜文化大学の教授。妻子を交通事故で亡くしている。南方熊楠がモデルとされる。
主人公だけに色々なトピックに首を突っ込むが、メインの研究テーマは「鉄」である。鉄を探し鍛える文化をもった人々が、世界をどのように移動し、どんな伝説を残してきたか。龍の棺 などにも共通するテーマだ。
ヒロイン
忌部 神奈 (いみべ かな)
忌部 捷一郎 (しょういちろう) の妹。兄と組んでテレビ局に協力するエピソードもあるが、一応は真面目に研究もしている。
出雲の回で、宗像といい雰囲気になるが、その後は卵巣癌になって摘出手術を受けたり、交通事故で入院中に亡くなってしまったりと、悲しい運命を辿った。
サブ
忌部 捷一郎 (しょういちろう)
複数のエピソードにまたがって登場するサブキャラが少ないこの漫画。別に気に入ったキャラではないのだが、忌部捷一郎を載せておく。
宗像教授曰く「いかがわしい話をテレビ局に持ち込んでは デッチ上げ番組を作ってる男」。なぜかオネエ言葉。
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「あとがき」で当サイトを参考にしたと書いてくれているラノベです。面白かったです。
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