おすすめ漫画: インベスター Z のレビュー

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このページの最終更新日: 2024/02/11

  1. 概要
  2. 主人公: 財前 孝史 (ざいぜん たかし)
  3. ヒロイン: 藤田 美雪 (ふじた みゆき)
  4. サブ: 財前 龍五郎 (ざいぜん りゅうごろう)
  5. 私がインベスター Z から学んだこと

概要

ドラゴン桜 (Amazon link) で有名な三田紀房氏の作品。他にも同氏の漫画はたくさんレビューしているので、ページ上の緑色のタブからどうぞ。

北海道の超一流校・道塾学園に入学した主人公・財前。野球部に入って普通の生活を送る予定だったが、3000 億円を 8% の利回りで運用し学校の運営費を叩き出している地下組織、投資部に勧誘される。随所で、お金の起源などマネーに関するウンチクが語られる。

iPS やテロメアの記述がやや薄っぺらく思える。これは、自分の専門分野に被ってくると、どうしても見方が厳しくなってしまうためと思われる。ホリエモンもいただけない。面白いのだが、このあたりでちょっと印象が悪くなっており、おすすめ度は低め。

シュート! 新たなる伝説 で実際の日本代表選手が登場したときにも思ったように、漫画は変に現実世界と絡めない方が好みである。登場人物も、エンゼルバンクに比べるといまいちという印象。

インベスター Z 評価チャート

主人公

財前 孝史 (ざいぜん たかし)

一番の成績で道塾に入学し、マージャンを餌に投資部に入ることに。株の運用、合宿、ベンチャーの話題、藤田との勝負など、彼の発想に沿って物語が進行する。

かなりの頻度で顔がダークになり、非倫理的な発言をする。勝ち負けにもこだわりすぎるところがある。残念だが、あまり感情移入できる主人公ではなかった。

インベスターZ 財前孝史

ヒロイン

藤田 美雪 (ふじた みゆき)

道塾オーナーである藤田家の娘。中学では、友人二人と「インベスター P」というグループを作って投資活動をしている。彼女もこれといった特徴なし。

インベスターZ 藤田美雪

名言

  • 失敗というのは同じ過ちを繰り返すこと はじめてチャレンジしたことで良い結果が出ないのはあたり前... それを失敗と思うことなんてないわ

サブ

財前 龍五郎 (ざいぜん りゅうごろう)

主人公・孝史の曽祖父で、道塾投資部の初代部長。山本五十六と組んで太平洋戦争の引き金を引いた。

時代の先を見通せる偉大な投資家として描かれているのだが、ちょっと能力がチートすぎる気がする。あと彼が考案した洗脳合宿みたいなのがポジティブに評価されているが、あれは個人的にはいただけない。

インベスターZ 財前龍五郎

私がインベスター Z から学んだこと

例によって、本当かどうかの裏付けはとっていない。「私が学んだこと」のある漫画一覧 も参照のこと。

アーケード街

1980 年代、国はアメリカや流通大手からの圧力で小売の規制を緩和。地方へ大型店舗が進出し、地元商店街の経営は打撃を受けた。政府はこれに補助金をばら撒き、多くのアーケード街が誕生したが、補助金は多くても開発費の 1/3 程度で、残りは地方自治体や商店街が負担した。この活性化事業が裏目となり、地方商店街が衰退する原因となった。

鉄砲伝来

種子島の領主、種子島時尭は、鉄砲を 2 丁買い、1 丁を分解して複製した。

お金の起源

物々交換からお金へ。コインが本格的に使われ始めたのは、紀元前 600 年ごろのギリシャ。銀でコインを作っていたが、続くローマ帝国は銀の顔料を下げ、信用で取引するシステムを作る。大航海時代における経済の発展で、ローカルだったお金はグローバルなものになり、コインの供給が追いつかずに紙幣が一般化する。世界初の株式会社は、1602 年に設立されたオランダの東インド会社である。

貯金推奨は政府の策略

江戸時代にすでに存在した証券取引所や、庶民の間でお金を出し合う無尽のように、日本人はもともと投資にも馴染みがあった。日中戦争から太平洋戦争にかけて、政府は貯金を推奨。金融機関に国債を買わせることで政府は戦費を調達した。敗戦で国債は紙切れになったが、戦後の復興で政府は同じ手を使う。郵便局に貯金させ、その資金で公共事業を推し進めた。

トロン

1980 年代に東京大学・坂村健が考案した。使いやすく安定性があり、オープンソースという先進的な OS で、1987 年には教育用パソコンに採用されたが、アメリカの圧力で取り下げられた。貿易摩擦が問題だった時期である。

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