おすすめ漫画: 裁判員の女神

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7-14-2017 updated

2009 年の裁判員制度の導入に伴い,2009 - 2010 年に連載された漫画。以下のように,4 つのエピソードが収録されている。

  • 高利貸し殺人。元エリートのホームレスと,ちょっとチャラいサラリーマンが裁判員。
  • 強姦殺人。チンピラのテキ屋と,犯罪者嫌いの新聞記者。主人公の過去が明らかになる。
  • 自白強要,冤罪の問題。光浦が逮捕状を出している。紙飛行機好きで人嫌いの宅配運転手裁判員と,有罪にしたがる司法マニア裁判員。
  • 一家殺害,狂気の殺人者の死刑問題。法学部学生と,珍しい文系のマッドサイエンティスト風味教授。

事件もバラエティーに富んでおり,主人公やその他のキャラも魅力的なお勧めの短編。とはいえ,死刑廃止や国家権力への否定という,いわゆる「左翼的」な思想もあるので,気に入らない人もいる模様 (1)。

かわすみひろし,毛利甚八。全 5 巻。



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主人公

勇樹 美知子 (ゆうき みちこ)

他の裁判所で偉い人に楯突き,海鳴市という田舎の裁判所に飛ばされてくる。自らも犯罪事件の被害者で,犯罪者を罰するよりは「被害者の心に寄り添う」ことを重視している。

ヒーロー

光浦 (みつうら)

下の名前を忘れてしまい,この漫画は Wiki もないので,再読したときに追加したい。

勇樹が着任した裁判所の右陪席。左陪席の勇樹よりも立場が上らしい。最初は「出世に響くかもな・・」などという台詞もあり,勇樹と考え方を異にする悪いエリート裁判官のような雰囲気である。

いくつかの事件を経て「良きライバル」的な地位を獲得し,最終巻では出世して東京高等裁判所へ移ることが決まる。司法マニア裁判員から彼に宛てた手紙は感動。勇樹に惚れているという描写もあるが,たぶん結婚して連れて行くのは難しいんじゃないか。


サブ

南部 洋三 (なんぶ ようぞう)

海鳴大学 法学部教授。最後のエピソードで,彼の学生が死刑判決に関わることになる。

残酷な刑罰を嬉々として語る授業をしたり,裁判員をやれば全て A と言ってしまったり,自由に過ごしていて羨ましい。


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参考リンク

  1. 裁判員の女神 4. Link: Last access 7/14/2017.
  2. 裁判官の職業漫画:「裁判員の女神」 かわすみひろし/毛利甚八. Link: Last access 7/14/2017.

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