おすすめ漫画: 七夕の国のレビュー
寄生獣の著者,岩明均の秀逸な短編。
主人公の南丸 (通称ナン丸) は,紙に 1 mm ぐらいの小さい穴を開けるという超能力の持ち主。ある日,所属する大学の丸神教授に招かれ,超能力の起源である「丸神の里」をめぐる騒動に巻き込まれていくことになる。
超能力を「窓の外」と解釈しているのがおもしろい。ナン丸のような能力は,窓の外に「手が届く者」であり,そこにあるものをちょっと掴んで持ってくる能力らしい。彼らとは別に,窓の外を認識できてしまう「窓を開いた者」がいる。これらの能力は,「カササギ」と呼ばれる者たちの陰謀だったことを突き止める
岩明均,全 4 巻。
主人公
南丸 洋二 (みなみまる ようじ)
とくに嫌いなわけでもないが,これといって感情移入するところのない主人公。せめてもう少し真面目に顔を描いてくれればよかった。
ヒロイン
東丸 幸子 (ひがしまる さちこ)
「窓を開いた者」。能力者の兄がいて,超能力によって虐待されていた過去をもっている。能力には否定的である。
窓の外が見えてしまうため,言動や精神状態は不安定。最後は悪人と一緒に窓の外へ飛び込もうとするが,主人公によって制止される。
サブ
丸神 正美 (まるかみ まさみ)
大学教授。超能力が使え,かつ「窓を開いた者」であるため,丸神の里の神官として招かれ,大学から姿を消す。
姿を表してからは,最後の謎解きまで担当するストーリーの根幹に関わるキャラクターになる。
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