おすすめ漫画: ゼロ The man of the creation のレビュー
概要
ゴルゴ風の贋作師・ゼロの活躍を描く。美味しんぼ やギャラリーフェイクのような雰囲気もあるが、もう少しハードボイルドである。
題材は美術品とか古代史とか。私に美術品の知識がないために、美術品ウンチクの部分が読みづらく感じた。モアイ像、ネッシー、キリストなど古代史系の方が面白かった。
主人公
ゼロ
「この地球上に存在するすべてのものを複製する」と言われる男。贋作師なのだが、自分の作るものは本物と言って憚らない。ゼロの作品は、誰がどんな手段を尽くしても贋作と証明することはできないので、必然、本物ということになる。ときには整形手術を駆使して人間まで複製する。
父は芸術家で、騙されて贋作を作らされ、それがすっぱ抜かれて自殺してしまった。
報酬は全般にゴルゴよりも高めの傾向があり、1400 億円に及んだことも。依頼人を気に入った場合はチャラにすることもあり、逆に依頼人が悪人のときは「これがあんたの価値だ」みたいなことを言って 1 円とかを請求する場合もある。
科学技術に精通しているが、意外とダウジングやラピス・ラズリなどのオカルトも扱う。「宇宙の波動と我々人間の生命波動との調和が取れた時 この石は真実を述べる」などというセリフも。
ヒロイン
マリコ・フォンテーヌ
全編にわたって登場するヒロインはいないので、単にお気に入りのエピソードから。5 巻 #30 セーヌ川の薪能より。
パリ・ファッション界のトップモデルで、能楽師でもある。男に捨てられた母を見続け、能の舞台で復讐を試みるが、舞台上で能面から流れる涙を見て父と和解する。
サブ
貧乏学者 ジェームズ・スコットと息子ジョニー
これも 5 巻から。3,500,000,000 年前の大地、エピソード #28。5 巻ぐらいが、一番魅力的なストーリーが多い気がする。
財閥オーナーの地位も家族も捨てて、世捨て人のような暮らしをしている元学者のジェームズ・スコット。父に会いに行った 10 代の息子にはその暮らしが理解できず、彼らは決別する。
実は、ジェームズは 35 億年前の最古の生物の化石・ストロマトライトに魅せられ、その地を開発で潰したくないがために財閥を去った。息子はようやくそれを理解するという話。ゼロはアボリジニーの壁画を複製し、この親子を助ける。
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