おすすめ漫画: トリリオンゲームのネタバレレビュー
概要
「陽キャ」でコミュニケーション能力抜群のハルと、コンピューターが大好きな「陰キャ」のガク。彼ら二人が手を組んで、一兆ドル trillion dollars を稼ぐ!
ハルとガクは中学の同級生 (隣のクラス)。ある日、ハルはガクに絡んでいたチンピラを叩きのめしてガクを救う。しかし、その様子が監視カメラに撮られてしまっており、ハルはあわや犯罪者に。
ガクが監視カメラをハッキングしてハルを救ったことから、二人は一兆ドルを稼ぐゲームにともに挑んでゆくことになる。
原作・稲垣理一郎、作画・池上遼一。同じく池上遼一作画の Heat ~灼熱~ や、これも似た絵柄の バベル と同じノリで、
いまのところは、主人公と凛々さんのみを取り上げているが、桐姫も敵としていい感じだし、祁答院 (けどういん - ブラウザによっては漢字が正しく出ないかも)、桜、蛇島、蜜園社長、前山田さん、ヒムロ、みんな素晴らしい。
2024 年 4 月現在、コミック 9 巻まで発売されている。まだ元気に継続中。
主人公
天王寺 陽 (てんのうじ はる、ハル)
計算高いくせに、ワルいことにまるでブレーキが無い、世界一のワガママ。
見た目、ケンカや酒の強さ、コミュ力と全て持っているキャラなのに、決して冷笑系にならない。「同級生が半グレみてえのに絡まれてて 助けねえ奴いんのかよ」とストレートに言い切れる主人公。
とにかくガクのことは無条件で信頼、評価している。この信頼感があらゆる場面で泣かせにくる。
過去はあまり語られていない。ドラゴンバンクの面接では、なぜかフランス語と中国語が喋れたのだが...? 安易に全てのキャラに過去エピソードを入れてくるのは好きではないので、このままでもいいかもしれない。
名言
- 俺みたいな、口とハッタリで世渡りするみたいな奴と。ガク お前みたいな、ちゃんと腕のある奴が両輪になるんだよ。... 片輪しか採らねえような会社は - 入って育てるよか、買い叩く。100 兆円ありゃなんでも買えんだからな。
- ガク お前の椅子に決まってんじゃねえか。うちのエンジンなんだからな。
- (仲のいい友人同士での起業は... 必ず壊れると桐姫に言われ) ああそれは壊れないな。友情パワーがすごすぎるから。
- 言っただろ、俺らはワガママ世界一だって。俺ら二人で 100 兆円稼ぐ、トリリオンゲーム。勝つまで、何万回でもやりゃあいい...!!
- 噛み返さねえ犬は、ボコられ続けっかんな。
- ガクやあいつらがプライド賭けて、俺にケンカ売ってきた作品だ - 面白いに、決まってるじゃないですか。
平 学 (たいら まなぶ、ガク)
この作品は、ハルとガクのダブル主人公。パソコン好き。ちゃんとした技術をもっているが、非現実的な天才ではないところがまた良い。
本名も「ガク」と読むのだと思っていたが、1 巻のドラゴンバンク面接の場面で名札に「まなぶ」と書かれている。アームバンドというのか、袖をとめる輪っかを使って腕まくりするのが本気のサイン。
既に世界長者番付 top 10 入りしたガクが、昔を振り返る形で物語が展開する。この記事を書いている 2023 年時点ではまだ未完で、大金持ちになったあとのハルが何故か登場していない。「ハルくんがいたころは・・」という思わせぶりなガクのセリフもあり、気になるところ。
名言
- パソコンでこう、なんか作るって。僕のただの、地味な趣味だったのに.. こんなに、価値があるって思われて。買ってもらえるんだ。すごいな、仕事って。
- 揉めるなら、僕のやり方でやる。ハルくんの計画通りにはならない。捨て駒のはずのゲーム事業で 僕らはとんでもないゲームを作ってみせる。それが僕とハルくんとのケンカの仕方だ...!!!
ヒロイン
高橋 凜々 (たかはし りんりん)
真面目でカタブツなため、なかなか就職先が見つからず、よくわからないままハルとガクのトリリオンゲームに就職する。
そのまま社長に就任。真面目な性格と、下調べ能力を活かして会社の中心人物の一人になる。ところどころに、ガクとの関係を思わせる場面が多くなってきた。
名言
- 私 読んだことあるんです その本 - 模範解答も知ってしまっています。別の問題でないと、他の方と不公平になるかと思います。
その他名言・名ショット
名言
- 覚悟が足んねェ-! 仕事と遊び どっちが大事だと思ってんだ。俺らはゲームクリエイターだぞ。遊びに決まってんだろ!! (桜)
- もうね、おじちゃんが、勝手にカン違いしてたのよ。だって桜ちゃんたちさ、腕ありすぎて - こんないいゲーム作る若者たち、すっごいお金もらってるに決まってる。いやもらってるべきだ! って。...だよね 日本じゃ、実際モノ作ってる人間が、そんなに報われるわけないもの - (蛇島)
- 当然でしょう。倒れたままでいる気なんて、さらさらなかったもの。 (蜜園)
お気に入りの名ショットも挙げておこう。
まずは、ハルにころっと騙された (または騙されたふりをしてあげている) 前山田さんの眼。彼は、このあと巨額をトリリオンゲームに投資してくれることになる。
次は、マウスウォッシュを飲み干した後の祁答院のドヤ顔。ハルに向けた皇のセリフ「顔色一つ、出さねえで —」も良い。
ドラマ版
2023 年に TBS でドラマ化されたものの感想。途中から漫画を追い抜いたこともあって、オリジナルストーリーが結構入っている。家族が観ていたのを横から眺めたぐらいで、ちゃんと観たわけではない。
黒龍のオヤジは雰囲気が出てる。ステーキとかフルーツとかを食う演出はおもしろい。桐姫の今田美桜は良かった。凛々さんの福本莉子も、桐姫ほどではないがしっくりくる配役。二人とも美しい。
ハルは、見た目は雰囲気が出てるんだが、喋りがちょっと漫画のイメージと違って残念。あのキャラは実写で再現するのはとても難しいと思うので、これは仕方ないかも。祁答院もチャラい感じが特徴だと思うのだが、その点はあまり再現されていない。
ガクは、なんかハルと一緒に回って人情に訴えかけるようなキャラになってしまっていて、エンジニアとして腕を示したり、「僕はできる」のように段々とプライドを獲得していく過程が描かれていない気がしてちょっと残念。
堀本が持ち上げられすぎるので桜が抜けるエピソードはいらない気がする。桜にあんなに小物感を追加する必要はなかった。
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