お勧めコミック: 霊媒師いずなのレビュー
地獄先生ぬーべー のサブキャラ、葉月いずなを主人公としたスピンオフ作品。霊媒師いずな、雑誌を変えた霊媒師いずな Ascension を合わせて紹介。
ぬーべーでもエロ要素は多かったが、青年誌での連載ということもあり、いずなではさらにひどくなっている。友人の霊能力キャラもほとんど女性で、子供から大人まで幅広く揃えていて、ある意味現代風なアレンジがなされている。
妖怪は、人間の悪意や弱い心を利用するというのが基本的アイディア。取り憑かれた人の問題を解決すると、妖怪との結びつきが弱まり、退治できるようになるという話が多い。この流れでワンパターン化しているとも言える。
主人公
葉月 いずな (はづき いずな)
くだ狐を操り、妖怪や霊が関係した事件を解決するイタコ。ぬーべーでは中学生だったが、この続編では高校生になっている。「ゴミゴミした都会」って言いすぎな気がする。
かなり後半まで明かされないが、実は「霊媒師いずな」は地獄先生ぬーべーのパラレルワールドである。いずなの過去の失敗のため、ぬーべーが強い神獣と戦い、植物状態になっている世界での出来事なのだ。これに耐えられなくなって童守町を出たいずなが、霊媒師を始めたという背景がある。
ぬーべーを助けるために過去に戻るエピソードは、ワンパターンから外れていて面白い。いずな自身が、霊媒師という仕事を捉えなおすのにも役立っているようだ。
名言
- その教えをひきついで 私は霊媒師になった。(...中略...) あんたがあってこその私だった ... そう ... 鵺野鳴介あっての霊媒師いずなだったんだ。だから!! あんたは... 私が守る!!
- ... ぬーべーが元気なこの世界でも 私は霊媒師になっていた。てことはつまり 霊媒師になったのは私自身の意志なんだ。私自身が霊能力で人を救いたい 助けたいと望んだんだよ。つぐないとか ... 罪ほろぼしのためではなくね。
ヒーロー
玉藻 (たまも)
いずなが恋心を抱いていた新井刑事を紹介しようと思っていたが、バーのママとくっつくという予想外の展開をみせたため、玉藻を載せることにした。
正体は妖狐。人間の研究をするため、人間に化けて医者をしている。鬼との戦いなど要所要所で登場し、いずなに助言を与える。
うしおととら の白面の項にも書いたが、「玉藻」という名前は鳥羽上皇に仕えた九尾の狐「玉藻前」から来ていると考えられる。玉藻前が狐であったというアイディアの起源は古く、14 世紀の「新明鏡」にすでに見られるようだ。ただし、室町時代の「玉藻物語」では玉藻前は九尾の狐ではなく、2 本の尾をもつ 7 尺の狐となっていて、ネコマタの狐バージョンのようなもの。
玉藻前とは別に、中国では紂王の妻である妲己が九尾の狐だったという話があり、これらの物語が次第に融合していったようだ。
サブ
千佳羅 (ちから)
いずなと価値観を異にするライバル。依頼を受けて悪人を呪う呪殺師をしている。殺し方によって、100 - 200 万円程度が必要な模様。
最後のエピソードでは、リンを守って...
名言
- この世には絶対的な悪がある。それは決して改心したり反省したりするものではないの...
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