2009 年の映画「Hachi - 約束の犬」の感想
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あらすじと感想
個人的には
プロフェッサーのリチャード・ギアはハマり役。ハチに芸を仕込もうと、自分でテニスボールを咥えるところも面白いし、愛情が伝わってくる名演技。
教授が亡くなる日の朝、ハチは何かを察しているのか、駅に来たがらない。また、初めてボールを加えて戻ってくる fetch ということをする。ちょっとあざとい演出だがここも泣ける。
駅前で待ってるハチは、ストーリーがわかっていながらも胸がいっぱいになる。最期の場面、夢の中だけでも愛する主人と会えたと思いたい。
視聴は下の DVD または このリンク (Amazon レンタル) からどうぞ。Amazon でも非常に高評価。
あらすじは、基本的にはよく知られているハチ公の話から大きく外れたものではない。教授に拾われたハチが、教授が亡くなった後も駅で待ち続ける。
この映画は、予告編が何かちょっと違う気がする。inspired a town というフレーズや、「ハチの思いが、この町を、そして人々を変えてゆく」という日本語ナレーション。子供の話から始まるところが最初は気になって、「ハチと周囲の人々による町おこし」的な話にアレンジされてしまっているのではと心配だった。
しかし実際に観てみると、ポイントは全然そこじゃない。ハチと教授にしっかりと焦点が絞られていて、余計と思われる脚色もなく、極めて満足できる作品。Affirm Films という会社が作成。YouTube はその会社の公式予告編。
予告編 (英語)
犬は学名を Canis familialis という。このサイトには、犬に関する科学的なページも多数ある。サイト内検索からどうぞ。
忠犬ハチ公について
主に剥製の説明より。ハチは 1923 年 11 月に秋田県で生まれ、翌年 1 月から東京大学農学部の上野英三郎博士の自宅 (渋谷) で育てられた。上野博士はハチが 1 歳のとき勤務中に死亡。
ハチはいったん親戚に預けられたが、畑を荒らすなどのトラブルのため、昔からハチをよく知る知人が引き取ることになった。毎日のように、上野博士がよく利用していた渋谷駅に通い、これが新聞で取り上げられて有名になった。
フィラリアで弱っていたハチは、1935 年 3 月 8 日、渋谷駅近くの路上で死亡しているのを発見された。11 歳であった。
剥製、銅像など
ハチの写真 (Public domain)。
ハチの剥製は、上野の国立博物館にある。上の写真よりも、ちょっと痩せて見える。ちなみに、ハチの上の段にいる茶色い犬は、南極に置き去りにされて生還したカラフト犬ジロである。
渋谷駅のハチ公像。
東大農学部キャンパスのハチ公。
トリビア
実は焼き鳥につられて渋谷に通っていたという話をどこかで聞いたことがあったけど、これはどうもデマらしい。焼き鳥をもらえるようになったのは、数年渋谷に通って、行動が記事になってみんなに認識されるようになってからだったとか。最初は渋谷の人々からあまりよい扱いを受けていなかったらしい。
秋田犬は、日本犬種のうち、唯一の大型犬。「あきたけん」と読むのだと思っていたけど、どうも「あきたいぬ」の方がよく使われるようだ。かなり攻撃性の高い品種で、保険金支払いデータでトップになるくらい、飼育は難しい。
References
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