お勧め漫画: 幽遊白書の感想

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5-26-2017 updated


長いインターバルののちに再読。やはり面白い。今読んでみると,ハンターハンターの原型がこのときに既に存在していることに気づく。このアイディアを,さらに世界観を体系化させて仕上げたのがハンターである気がする。

  • 言うまでもなくメインの 4 人が似ている
  • 師匠が変身する老齢女性
  • 霊気・妖気は洗練するとレベルの低い者には見えなくなる

ただし,よく考えてみるとキルアは飛影の外見と蔵馬の知略が混ざっている感じがあるし,さすが冨樫先生はそう単純ではない。

冨樫義博,全 19 巻 (コミック)。


主人公

浦飯幽助 (うらめし ゆうすけ)

不良,霊界探偵,トーナメント優勝者。指先に霊気を貯めて,弾丸のように発射する霊丸 (れいがん) が必殺技。

物語中盤からは強くなりすぎてしまって,現実世界に物足りなさを感じる。そんなときに実は魔族の息子であることが明らかになり,魔界統一戦争に巻き込まれる。三国志的な展開かと思わせつつ,なぜかトーナメントに突入。無理やり落ち着けた最終回では,日常生活に戻っている。

最終回のあと,結局魔界へと旅立ってしまうのではないかという考察 (1) もある。


ヒロイン

雪村蛍子 (ゆきむら けいこ)

成績優秀,人望が厚くスポーツも万能のヒロイン。趣味は料理と掃除。

前半では幽助を生き返らせたり飛影に捕まったりと存在感を示すも,バトル中心の展開に移行するにつれて影が薄くなっていった。アニメ版では無理に出番が増やされていて,さばさばした性格からやや粘着質になっているらしい。

最終回ではいい味を出している。人間界と魔界を行き来する幽助と添い遂げたものと信じたいが,たぶん幽助は何百年も生きることになるので・・・ ぼたんの方が合ってるかもしれない。

サブ

飛影 (ひえい)

蛍子とは逆に,序盤の小悪党から大出世。第三の眼・邪眼をもつ炎術師という 中二病大事典 (Amazon) に出てきそうなキャラだが,人気投票では不動の一位だった。

決めゼリフ多数,ジャンケンを知らない。

名言
  • 残像だ (魔金太郎)
  • さあサイをふれ。またオレが出る気がするぜ。 (魔金太郎)
  • もう後もどりはできんぞ。巻き方を忘れちまったからな。 (vs 武威)


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雑感

鴉 (からす)

鴉も個人的に好きなキャラだ。なぜか蔵馬に執着し,蔵馬 vs 鴉は幽白のベストバトル。不気味なキャラを演出しつつも,実は妖気で爆弾を作って攻撃しているという意外な設定には痺れた。

今回読んだときに,どうしてもマスクに老眼鏡がついているように見えてしまって困った。

名言
  • 好きなものを殺すとき... "自分は一体なんのために生まれてきたのか" を考えるときのように気持ちが沈む。だが それがなんともいえず快感だ...
  • くく... お前は私の力をかん違いしているのではないか? 私がさわった相手の体内に妖気を送り込み内部破壊をおこす... とでも考えているのではないか?
  • それはつまり私の妖気の本体が見えていない。すなわち私とお前の妖力の差をあらわしている。

ヘモグロビン

私はこの漫画でヘモグロビンを覚えた。ヘモグロビンは,赤血球中に存在し酸素を運搬するタンパク質である。

4 つのサブユニットと,鉄を含むヘム heme からなり,ヘムで酸素に結合する。このヘムは実は酸素よりも一酸化炭素と強く結合してしまう性質があり,これが一酸化炭素中毒が起こる理由である。

ヘモグロビンの異常は,鎌状赤血球貧血症,サラセミアなど多くの病気の原因となっている。



関連リンク

  1. ハンターハンターは幽遊白書のオマージュなのか. その 1. Link.
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