おすすめ漫画: 日本沈没のレビュー

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このページの最終更新日: 2023/01/19


さよならジュビター小松左京 の小説を、一色登希彦が漫画化した作品。全 15 巻。

スケールがでかい。壮大な話を読みたい人におすすめ。主人公もいいし、ヒロインもストーリーも気に入っているけど、全体的に暗い雰囲気が漂っていて、総理をはじめ人々が病んでいるので、オススメ度は 3 にとどまる。日本が沈没する話なので暗くなるのは当然ではあるが。

新宿の雑居ビルのイントロや、海底に泥が降り積もってる場面は感動もの。他の漫画にはない衝撃だった。

気軽に読めるようなストーリーと絵柄ではない。漫画化にあたって、郷六郎が重要キャラになるという改変が加えられているらしい。

2022 年夏ごろ、TBS 日曜劇場のドラマ版を視聴。感想は ページ下にあるドラマ版のところ に。

日本沈没 ultrabem 評価チャート

主人公

小野寺 俊夫 (おのでら としお)

卓越した空間認識能力をもつ深海潜水艇のパイロット。登場時には、引用スクショのようにアウトローだったが、次第に日本を守るために努力するようになる。最初のエピソードで田所博士が小野寺を評したセリフ、「何者だ・・・この男? 周囲の物理が見えているのか?」は痺れる。

幼い頃に、阪神大震災を経験している。震災の前に両親、とくに父親との確執があり、「面倒なことはすべて無くなればいい」と思ってしまっていたことを引きずっている。

名言

  • 歳は関係ない! 意志を示した者の言葉が強い!

ヒロイン

阿部 玲子 (あべ れいこ)

レスキュー隊員。阪神大震災で家族を失い、自分だけが生き残ってしまったことが重石になっている。小野寺と似た境遇といえる。本人たちは気づいていないが、実は阪神大震災で小野寺に助けられている。酒が強い。

サブ

田所 雄介 (たどころ ゆうすけ)

異端の地球物理学者。日本を守る D 計画を主導する立場になるが、やがてさらなる危機を見つけて旅立ってゆく。

大陸移動が、横波的な情報の移動であるという説は、たぶんトンデモなんだろうけど面白かった。


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日曜劇場 日本沈没 - 希望のひと -

2021 年に放映されたドラマ。観て驚いたが、登場人物は田所博士以外すべてオリジナル。官僚の天海啓示を主人公に、政治ドラマみたいになっている。

移民のところは、漫画では日本国民が財産を没収され、レスキュー隊として活動することになっているが、ドラマでは企業を強みに交渉する形になっている。現代に合わせたアレンジで、これはよかったと思う。

ストーリーは面白いが、あまり好きになれないキャラが多かった。世良教授と里城副総理は良い。どちらも改心して善人になる老人の悪役。

第一話

小栗旬の天海は、最初は田所説に反対だったが心変わりする。この配役はまあいいが、田所博士は大和田常務のイメージが強すぎてしっくりこない。杏もなんか表情の作り方とかがわざとらしいし、好みではない。

ストーリーの改変は、ここまで観た感じでは悪くないと思う。漫画版より面白くなっているとは思わないが、続きが気になる。シン・ゴジラ (観ていないが) も政治ドラマ的だったという話をどこかで読んだ。よくわかっていない人の議論でいろいろ方針が決まっていくのはストレスフルだが、大学改革やコロナ騒ぎの惨状をみるに、意思決定機関というのはどこでもこんな感じなのだろう。

第二話

天海は冤罪で窮地に陥るが、いろいろ策を尽くして復活。御曹司の友人、総理などを巻き込むことに成功。データを改竄したら科学者とは言えない、と言われてしまう世良教授。

全体に、こんな風に「他人を納得させる」ことに重きが置かれるのが政治っぽい。なるべく距離を置いていたい世界だ。

第三話

「国民にいつ知らせるか」が争点になる。里城先生がリークして、大企業が東京から離れ始める。

漫画の方でもこの問題で人々が悩んでいるが、こんなのは深く考えずに情報を公開して、信じる人は避難、そうでない人は残るという自己責任でいいんじゃないかという気がする。政治とジャーナリズムの傲慢。

第四話

どうも、全体の雰囲気や設定が半沢直樹に似ているような気がしてきた。

関東沈没は広く国民の知るところとなり、対策が進む。しかし、天海は毎朝新聞へ国家機密をリークしたことがばれ、未来推進会議を追われる。最後に関東が沈没を始める。

第五話

被災地支援などで信用を回復した天海が推進会議に復帰。常盤や総理とも和解。名古屋の地震が関東のプレートにも影響を与え、日本全土が沈没する危機が浮上。

天海は、今回は国民に危機を知らせない方針をとる。国民 1 億 2000 万人を移民として受け入れてもらうために、有名企業を売り渡す案。里城先生はこれが気に入らず、沈没の可能性から目を逸らしながら暗躍。天海・総理と対立。

第六話

里城副総理と、中傷合戦をやめることで一応の合意に至る。オーストラリアにコンタクトをとるが、移民の話は断られてしまう。

第七話

このエピソードは面白かった。田所博士に罠を仕掛けていたのは官房長官であったことが判明。世良教授の復帰と田所との掛け合いは、ベタではあるが感動。

天海の案で、中国とアメリカを天秤にかけるが、これが失敗。両国からの報道で危機が国民に知られてしまい、さらに中国との関係も悪化。

第八話

ジャパンタウン構想、楊錦黎元国家主席を動かすことで、なんとか挽回。最後の世界各国からのビデオクリップは良い。

第九話

移民は進むが、高齢者を中心に日本と心中したい人も多い。天海の母もそうで、町ごとの移住プランを作る。感染症の問題が持ち上がってくる。

皆の意見を強い言葉で語るだけの相原、チャラさが抜けない石塚、すぐにキレる関西弁など、推進会議のメンバーは相変わらずいまいち。

第十話

最終話。感染症は既存薬の組み合わせで解決。社長が自ら白衣を着てラボにいるいい会社。

日本国民は、移民を拒否する数百万人を残してほぼ出国。本州が沈没するが、予想外に北海道と九州は残る。北海道に政府を置き、世界各国に散らばった日本人のために働くことに。帰って来たい人も多いと思うのだが、それは断ることになるのだろうか。

天海は記者と中国へ、常盤は北海道残留。田所と天海の会話で締め。

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