おすすめ漫画: 黒い羊は迷わないのレビュー

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5-16-2017 updated



1 巻では,主人公・成田湊が陽堂哲夫のところに転がり込んでくる顛末を描く。湊は,ある新興宗教団体に所属していた経験があり,その時のトラウマから,羊狩り と称して精神的に弱い人に対して強盗を働いている。

陽堂はその宗教団体を潰した張本人である。二人のところに宗教団体の残党が攻撃を仕掛けてきて・・・

2 巻では,陽堂とその助手に収まった湊が,やはり新興宗教にはまってしまった並木由佳里を救出する話。精神が壊れた同級生・不破謙司が絡んできて,救出作戦は一筋縄ではいかなくなる。

宗教,洗脳などをテーマにしつつアクションを絡めた面白い話で,わずか 2 巻で終わってしまっているのがとても残念。未だに落合尚之の最高傑作だと思う。自分はなぜか 2 巻を最初に読んだので,湊が悪者だった 1 巻を読んだときは衝撃だった。



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主人公

成田 湊 (なりた みなと)

宗教団体の仲間割れで,一緒に加入してくれた友人を殺してしまった (見殺しにした) 過去を持つ。

この作品では,「羊」は弱い者の象徴である。自分の価値基準をもたず,群れて飼われて生きる。湊の理解では,これに対する概念は羊を餌にする「狼」である。自分の過去を受け入れられない湊は,「狼」になるために「羊狩り」を行う。

陽堂との日々を通じて,自分の弱さを受け入れることができるようになる。すなわち,自分や他人の弱さを認めつつ誇り高く生きる 黒い羊 である。

名言

  • やっとわかったよ。羊は狼にはなれない・・・ なる必要もないんだ。


ヒーロー

陽堂 哲夫 (ようどう てつお)

カルトにはまった人を逆洗脳したりする,凄腕の デプログラマー

「宗教団体の教祖をデプログラミングしたらどうなるのか?」という実験を行い,湊の所属するカルトを壊滅させてしまう。第 2 部からは,なぜか宝塚鑑賞が趣味として追加されている。


名言

  • 弱っちい羊だって,群れもせず,飼われもせずに生きていくことはできるんだ。
    ひとつでいい・・・自分で育てた確かなものを,自分の中に持ってさえいればな。


サブ

不破 謙司 (ふわ けんじ)

第 2 部の中心人物の一人。自分よりもサボテンを可愛がる母に育てられたため,人格が歪んでしまう。そのサボテンを右手で握りつぶした結果,自分の手に不思議な力が宿るようになったと信じている。

さらに,幼馴染に対するいじめに加担してしまったことで人格の崩壊が進み,不良学生の耳を突然切り落としたりする。


新興宗教にはまった「並木さん」に偏愛を抱いており,湊と曜堂の奪還計画を邪魔する。曜堂のデプログラミングを受け,自分が世界に対して「歪んだ愛情」を抱いていたことを認め,新たな人生を歩き始めるが・・・

名言
  • 僕の世界と この世界は全然別のものだったんだ。そのことに もう少し早く気づいていればよかった・・・
  • そうすれば もう少し楽に生きられたのに。湧作を死なせないですんだのに・・・ 並木さんを傷つけないですんだのに・・・


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